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シニア世代へのJ-REIT投資のお勧め (1)

マーケットコラム2014年09月25日

ー実物資産に裏付けられた金融商品による安定的なインカムゲインの獲得ー

 明治の文豪、夏目漱石は貸家を持っていたそうです。自由業による不安定な収入を安定させることが目的だったと思われます。同じことが、給料という安定収入を失う定年退職者にも当てはまるでしょう。収入を安定させるための資金・資産運用が必要です。

 この場合、漱石先生と同じように貸家という実物を取得して不動産賃料を得ることも一手ですが、そのためには、①確実に借り手の付く物件を選ばなければなりませんし、②不動産賃貸に伴う諸々の事項を自ら決断して実行しなければなりません。これらは、不動産賃貸業を経験したことの無い高齢者にとっては、荷が重いと思われます。

  そして、取得した物件に借り手が付かないと、物件の維持管理費用と税金の負担は生じても賃料収入が得られませんし、このような物件では売却することも難しいのです。不動産業者が勧めてくれる物件であれば借り手が付かないことは無いとお考えであれば、バブルが破裂して個人のアパート経営やワンルームマンション投資が立ちゆかなくなったことを思い起こしてください。大きな損失負担を強いられているのです。

  正直、賃貸物件の善し悪しを見抜くのは、経験の無い個人の方々には至難の技です。物件選びと賃貸運営の実務は専門家に委ねた方が無難です。そして、もし換金しなければならなくなった際に、比較的容易に換金できるかどうかということも重要となりますし、この点では金融商品が勝れています。

 そうなると、実物資産である不動産と金融商品の「良いとこ取り」をしたものが、高齢者の方々にとっては望ましい資金運用対象ということになるでしょう。そして、不動産投資信託、通称J-REIT(ジェイリート)がこれに該当します。証券市場に上場されているJ-REITは、証券会社で購入できます。しかし、その際は、「自己責任」を負っても良いと納得できる物を選ぶべきです。

  次回は、証券会社の窓口で勧められるままにJ-REITを購入するのでは無く、納得して自己責任を負うにはどのような点に注意すれば良いかについて、説明したいと思います。
 

三國 仁司 (みくに ひとし)
1976年日本長期信用銀行に入行。88年から資産証券化担当として、リース債権・売掛債権の証券化商品開発に携わる。97年長銀総合研究所(出向)を経て、99年4月(株)日本格付研究所(JCR)に入社し、ストラクチャード・ファイナンス・アドバイザーを担当。専修大学大学院経済学科客員教授、中央大学専門職大学院アカウンティング・スクール客員教授なども務める。2008年7月4日より当社非常勤顧問。主な著書に『不動産の証券化と方法』『資産・債権流動化の実務必携』『不動産投資ファンド』『日本の金融資産証券化の方法』『日本版リバース・モーゲージの実務知識』『ABSメザニン投資のすべて』等多数ある。

 

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