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シニア世代へのJ-REIT投資のお勧め (2)

マーケットコラム2014年09月25日

-実物資産に裏付けられた金融商品による安定的なインカムゲインの獲得-

                      
 不動産賃貸では、不動産の賃料収入からそれを得るための諸費用を控除したものが、賃貸収益になります。一般企業で言えば、営業利益になります。さらにここから、不動産を取得した際の借入金や賃貸を行なうために借り入れた運転資金の利払金を控除したものが、賃貸からの事業収益になります。企業で言えば、経常収益です。個人で不動産賃貸(たとえば、ワンルームマンションの投資と賃貸)を行なっている人は、経常利益が税引き前の投資収益になります。

  そして、J-REITでは、不動産の実物投資と同じような効果を投資家が得られるようにと、金融商品でありながら経常利益段階での収益から配当を支払うことが「制度として」できるようになっています。その90%超を配当として支払えば、支払った配当は経費として認められるのです。一般の企業では、経常利益から税金を支払った後の収益からの配当となりますから、J-REITでは株式よりも、概して、配当利回りは高くなります。しかも配当原資は、裏付けとなっている不動産からの賃貸収入ですので、借り手・テナントが確保できる物件であれば、安定的に得られる可能性が高いと言えます。

  それゆえに、J-REIT投資の安定的かつ株式投資よりも高い配当利回りは、シニア世代にとっては望ましいものと言えるでしょう。しかし、これはあくまでも一般論です。J-REITのすべてが、安定的でしかも株式配当よりも高い配当利回りを実現できるものではありません。たとえば、不動産の賃料収入は安定していても、物件の維持管理と修理修繕にかなりの費用支払いが必要であれば、営業利益段階での収益は少なくなります。

三國 仁司 (みくに ひとし)
1976 年日本長期信用銀行に入行。88年から資産証券化担当として、リース債権・売掛債権の証券化商品開発に携わる。97年長銀総合研究所(出向)を経て、99 年4月(株)日本格付研究所(JCR)に入社し、ストラクチャード・ファイナンス・アドバイザーを担当。専修大学大学院経済学科客員教授、中央大学専門職 大学院アカウンティング・スクール客員教授なども務める。2008年7月4日より当社非常勤顧問。主な著書に『不動産の証券化と方法』『資産・債権流動化 の実務必携』『不動産投資ファンド』『日本の金融資産証券化の方法』『日本版リバース・モーゲージの実務知識』『ABSメザニン投資のすべて』等多数あ る。

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