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シニア世代へのJ-REIT投資のお勧め (3)

マーケットコラム2014年09月25日

-実物資産に裏付けられた金融商品による安定的なインカムゲインの獲得-                                

 「自己責任」とはどういうことでしょう。それは、何かをすれば、それを行なった人・行為者は、利益であれ不利益であれ、その結果をすべて引き受けなければならない、ということです。ですから、金融商品を購入・投資をすれば、利益も不利益・損失もすべて購入者・投資家に及びます。そして、損失が発生すれば、それを受け入れて負担することになります。第三者に損失の責任と負担の引受を求めることはできないのです。

  J-REITに投資する場合も、投資家・資金提供者は自己責任を避けることができません。そのため、資金提供に際し、自己責任-端的に言えば、損失が発生した場合の負担-を引き受けて良いかどうかを判断しなければなりません。なぜなら、J-REITも破綻することがあるからです。実際、リーマンショック後の2008年10月に、上場していたJ-REITが破綻してしまいました。

  では、なぜ破綻するのかと言えば、J-REITは投資家からの出資金だけでなく金融機関から借入を行なって運用対象となる不動産を購入していると、金融機関への利払・返済、特に借換による元本返済ができなくなると、債務不履行となり経営破綻してしまうのです。リーマンショック(2008年9月)後、不良債権の拡大を恐れた金融機関が借換を含めて貸出を大幅に抑制したため、J-REITだけでなく不動産投資をしていた不動産会社の中にも破綻するものが出ました。

  特に、不動産取得資金の多くを借入に依存していたものに大きな影響が出ました。借入依存が大きいと財務状況が脆弱ですし、取得していた不動産が今後値下がりすれば売却代金では返済されない可能性が大きくなるからです。しかし、しっかりしたスポンサー会社がついていたJ-REIT、財務状況が良好なものは破綻することがありませんでした。投資の際は、スポンサー会社の有無とその信用力を知っておくことが必要と言えます。
 

三國 仁司 (みくに ひとし)
1976 年日本長期信用銀行に入行。88年から資産証券化担当として、リース債権・売掛債権の証券化商品開発に携わる。97年長銀総合研究所(出向)を経て、99 年4月(株)日本格付研究所(JCR)に入社し、ストラクチャード・ファイナンス・アドバイザーを担当。専修大学大学院経済学科客員教授、中央大学専門職 大学院アカウンティング・スクール客員教授なども務める。2008年7月4日より当社非常勤顧問。主な著書に『不動産の証券化と方法』『資産・債権流動化 の実務必携』『不動産投資ファンド』『日本の金融資産証券化の方法』『日本版リバース・モーゲージの実務知識』『ABSメザニン投資のすべて』等多数あ る。

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