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シニア世代へのJ-REIT投資のお勧め (4)

マーケットコラム2014年09月25日

-実物資産に裏付けられた金融商品による安定的なインカムゲインの獲得-                                

 さて、J-REITのスポンサー会社となっているのは、不動産の運営と保守・管理に優れた実務能力や経験を持っている事業者がほとんどです。不動産は単に保有しているだけでは収益を生んではくれません。テナントに賃貸して賃料を獲得する必要があります。そして、それを適切に保守・管理をしていかないと、物件の安全性や利便性に問題が出てくるかもしれません。スポンサー会社は、関係会社やグループ会社でこのような不動産に関連した実務(これを「プロパティマネジメント」といいます)を、J-REITから業務委託を受けて行なっているのです。

  それだけではなく、J-REITは、①どのような物件を、②いくらで購入・取得するのか、そして、③そのための必要資金をどのように確保するかについても、決定しなければなりません。このような業務を「アセットマネジメント」と言いますが、J-REITでは第三者に業務委託することが制度として義務付けられています。そして、このような重要業務も、スポンサー会社の関係会社やグループ会社が行なうことになります。

  簡単に言えば、スポンサー会社が高い信用力と優れた不動産実務能力を持っていれば、J-REITの資金確保・借入に問題が生じることは少ないでしょうし、安全性や利便性に優れた物件を合理的な価格で取得し運営していける可能性が高くなるのです。シニア世代が金融商品から比較的高利回りの配当を安定的に得たいのであれば、信用力に問題が無くかつ不動産実務に優れた事業者がスポンサー会社となっているJ-REITの方が安心できる、ということが言えるでしょう。

  しかし、多くの人がこのように考えるでしょうから、このようなJ-REITの取得価格は高くなる傾向にありますし、取得価格に対する配当利回りも低下することになります。投資家に人気のJ-REITは、必ずしも高利回りとは言えなくなるかもしれません。
 

三國 仁司 (みくに ひとし)
1976 年日本長期信用銀行に入行。88年から資産証券化担当として、リース債権・売掛債権の証券化商品開発に携わる。97年長銀総合研究所(出向)を経て、99 年4月(株)日本格付研究所(JCR)に入社し、ストラクチャード・ファイナンス・アドバイザーを担当。専修大学大学院経済学科客員教授、中央大学専門職 大学院アカウンティング・スクール客員教授なども務める。2008年7月4日より当社非常勤顧問。主な著書に『不動産の証券化と方法』『資産・債権流動化 の実務必携』『不動産投資ファンド』『日本の金融資産証券化の方法』『日本版リバース・モーゲージの実務知識』『ABSメザニン投資のすべて』等多数あ る。

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